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院長挨拶

院長紹介

院長 佐伯 宏三
院長 佐伯 宏三

日々全国からの眼の重症患者を含む診療、病室を持ち手術に打ち込む傍ら、後進の育成に心を砕き同クリニックは横浜市立大学医学部眼科学教室の関連病院でもあり、教育施設の一環としても機能している。
又、地域の養護施設、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校の検診などにも貢献。
2001年に横浜市立大学病院眼科客員教授就任、小田原医師会眼科会長、小田原市医師会、神奈川県医師会、日本医師会会員。
現在、小田原市内はもとより全国からの眼疾患に悩む人々の手術治療に励む。

所属学会・認定医など

  • 医学博士
  • 日本眼科学会専門医認定
  • 小田原市眼科医会 会長
  • 財団法人 高齢者眼疾患研究財団 理事長

経歴

1969年3月
横浜市立大学医学部 卒業
医師免許取得
1969年5月
横浜市立大学附属病院臨床研修医開始
1971年3月
横浜市立大学附属病院臨床研修医終了
1973年4月
横浜市立大学医学部眼科学講座 助手
1977年6月
小田原市技術吏員
小田原市立病院眼科医長
1982年10月
小田原市立大学病院眼科部長
1983年8月
医学博士
1985年10月
小田原市立病院診療部長 兼 眼科部長事務取扱
1989年6月
日本眼科学会専門医認定
1995年4月
佐伯眼科クリニック 院長就任
財団法人高齢者眼疾患研究財団 理事長就任
2002年2月
横浜市立大学医学部眼科学講座 客員教授就任

挨拶

眼疾患は、直接的に死をもたらすことがないため、ともすれば、軽く見られがちです。しかし、目が見えなくなったときの不安感や心細さには、計り知れないものがあります。
私達は普段、実に多くの事を視覚に頼っています。百聞は一見にしかず、目端を利かす、目は心の窓、など目の諺がたくさんあるように、「見る」ことで世界を認識し、行動し、コミュニケーションしているのです。
だから、もし失明すれば、世界が一変します。それまで当たり前だった事が、尽く、困難で特別な事になってしまい、家族や回りの人達の助けが必要になります。しかも、無意識に目と目で確かめ合っていた絆が、もう感じ取れなくなるのです。
その喪失感や孤独感、悔しさや悲しさがどれほど辛く耐え難いか、恐らく、言葉では表せません。特に、体力や気力や視力が弱まり、適応力が低下した年配の方にとっては、どん底に突き落とされたようなものかもしれません。暗い気持ちのまま、人生を締めくくることにも成りかねないのです。 私は、特に、そうした方を、一人でも多く失明から救いたい。もう一回頑張るぞ、と元気になっていただきたい。楽しく生きるための光明を最後まで失わずにいて欲しい。そう願い、全力で診療しています。
それは、私自身が、「人生は素晴らしかった」と満足して死を迎え天寿を全うしたい、と強く願うからでもあります。

私は、父や兄を見習って、なんとなく外科医を目指し学び始めました。まだ、今のような、コンピューターを駆使した高度な医療機械などなく、また、病院と言えばどこも薬臭く、陰気な施設が当たり前の時代でした。
その私を眼科医に導いてくれたのは、『ミクロの決死圏』と言うSF映画でした。ミクロ大に縮小化された医師達が、脳出血患者の体内に潜入し、患部をレーザー銃で治療する、という一見荒唐無稽な話でしたが、しかし、私には啓示のようなものでした。
恐らく、近い将来、医療はそれと同じようになるだろう、特に、脳の延長器官である眼の手術分野では、きっとそうだ、とそのとき直感したのです。
そして、今まさに、眼の中に入るマイクロカッターやレーザーを使い、眼内の微細な患部を、顕微鏡で見ながら手術しています。その進化の時代に眼科医となり、常に最前線で新技術に挑みつつ、腕を磨いて来られた事は実に幸運でした。

そうした臨床実践の中で、私は、医療の支えは科学技術だけではない、医療施設の雰囲気、環境はとても大切だ、とも考えるようになりました。
血圧は自宅で測るより病院での方が屡々高く出るように、大抵の人が、病院に入っただけでも緊張し、不安になったりします。ましてや、病に打ちひしがれている時は、心までおかしくなってしまうことがあるのです。
昨今、古臭く陰気な病院はさすがに少なくなりました。しかし、明るく近代的な施設でも、機能優先の研究所や実験室のようにクールで潤に欠ける場合、見た目の清潔さが、寧ろ、患者さんには冷たく厳しいものとなり、プレッシャーになることもあります。
病院は、優れた医療機器を備え、清潔でなければならないのは当然ですが、それだけでは不十分なのです。疾病治療と同時に、心も治癒できる場でなければなりません。特に、失明の危機に立たされ、精神にもダメージを受けている患者さんにとっては、尚更です。

21世紀は環境の世紀と言われています。全ての生命は環境と一体に生きていますが、近年、宇宙と地球の成り立ちや、分子原子レベルでの生命の仕組みなど、多くの謎が解明され始めた結果、人間の生産活動が、この素晴らしい地球環境に重大な影響を与えている、と分かって来たからです。
しかし、それでも私達人間は、生命と環境の絶妙なメカニズムの一端を、僅かに知っただけです。まだ、心と体や環境との関係についての理解は、「病は気から」と言う古代の認識と、それほど変わってはいません。
医療現場では、誰もが、患者さん自身の治りたいという気持ちの強さと、患者さんと医師との信頼関係は何よりも大切だ、と分かっています。また、精神状態は視覚環境に影響され易い、と感じています。
しかし、そうした事は、何れも多様かつ曖昧で、因果関係や効果を一定に示す事ができません。そのため、医師の熱意や医療環境の美しさは、残念ながら、公的制度の後ろ盾が得られず、蔑ろにされて来ました。

私は、我侭かもしれません。可能性があれば、とことん追求して見なければ気が済みません。なんとか見えるようになりたい、と言う患者さんがいれば、絶対に治すんだ、との信念をもって、諦めません。いい加減な所で、「天命だから仕方がない」と考えてしまうのは不遜だ、と自分に言い聞かせます。
偶に、「高齢で、目が霞んで見えなくなるのは仕方がない。もう残り少ないのだから、無理に手術する必要はない」と考える方に出会います。
確かに、高齢になれば誰でも白内障になり、また、全身病を治さねば手術が無駄になる場合もあります。それに、手術の身体的負担や経済的負担など、諸々のご心配は当然で、お気持ちが分からぬではありません。
しかし、本当にそれで良いのだろうか、人間の尊厳が、何処か忘れられていないだろうか、と私は考えてしまいます。何歳でも、きちんとケアがなされれば、視力を失うことはないのです。
医療ケアを受ける権利は、年齢や経済力や地位やに関係なく、誰でも平等です。ましてや、年配の方はどなたも、長い間、様々に社会貢献されて来られたのですから、本当にご苦労様でした、余計な心配せずに治療をお受け下さい、と遇されてしかるべきでしょう。

このクリニックは、眼科医療の理想を可能な限り追求して見たい、との一念で開設致しました。身心を癒せる美しい環境の中、患者さんと医療者とが、共に尊厳を持って信頼しあい、心置きなく治療治癒に専念できるようにするためです。
勿論、それは、私の力だけでは実現できません。何時でも全身ケアを支援して下さる小田原市立病院の先生方をはじめ、横浜市立眼科学教室の水木教授、センター病院の門之園教授、眼腫瘍専門医の金子先生、並びに、横浜市大医学部よりのローティーターの先生方など、多数の先生方。そして、医療体制と施設環境を日々調えるために励んでくれている内外のスタッフ達。そうした実に多くの方々のご協力とご支援の賜です。
皆様には改めまして、ここに深く感謝の意を述べさせていただきます。また、理想に終わりはありません。今後とも、叶う限りの高みへと共に歩んで下さり、ご指導ご鞭撻下さいますようお願い申し上げます。

私の願いは一つです。手術後の患者さんに、鮮やかに蘇った光の中で、ああ、この世はなんて素晴らしいんだろう、と思いを新たにしていただくことです。それに勝る喜びはありません。

佐伯眼科クリニック 院長
高齢者眼疾患研究財団 理事長
佐伯 宏三

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